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キャブがつなげた思い出のストーリー

思い出は
ユニフォームの中に。

 「今後もう着ることはないけれど、ずーっと取っておきたい服」。もしかすると、誰にでも、そんな服があるんじゃない? 私の場合、それはたった5日間だけ着たウインドブレーカー。

 胸には「Re:Birth」というロゴマーク、背中には「IKOMA FES’15 STAFF KINKI UNIV」のプリント、そして腕には「あさみ隊員」の刺繍。母校の近畿大学で毎年11月に行われる大学祭「生駒祭」の実行委員だけが着るウインドブレーカーだ。

 生駒祭は在学生や他大学の学生はもちろん、小学生から高校生、地域住民まで毎年5万人を超える来場者数を誇る、西日本最大級と言われる大学祭だ。その運営は学生が主体となり行う。学祭実行委員の数は約1,000人。私は所属していた大学公認団体である赤十字奉仕団の役員として、3回生の時に実行委員会に加わることになった。委員会は事務部や企画制作部など多くの部で構成され、赤十字奉仕団は傷病者の対応や献血や募金の呼びかけ、託児所の設営などを行う厚生部に所属。私は託児所担当となり、学祭の約半年前から準備を進めていた。

 夏頃に、実行委員会のウインドブレーカーを発注することになり、腕にそれぞれが好きな文字を刺繍できるとわかった。おそろいのウインドブレーカーの中で唯一個性を出せる部分。私は託児所を一緒に担当する他の2人とおそろいで「○○(名前)隊員」と入れることにした。託児所を“宇宙空間”に見立てて「ちびっこGALAXY」と銘打つことにしたので、「私たちは地球防衛隊の隊員」という設定だ。

 準備も佳境に入った学祭1ヶ月前、オーダーしたウインドブレーカーが届いた。それを見たら一気にテンションが上がり、いよいよという雰囲気に包まれた。学祭前日、ウインドブレーカーを着て、最後の準備を進める。委員たちの腕を見るといろんな言葉が踊っている。そうそう、本人たちにしかわからない内輪ネタが絆を深めるんだよね。みんなそれぞれ楽しんでるんだなぁと感じた。

 ウインドブレーカーを着ている間は携帯やスマホをいじってはダメ、トイレや休憩の時は脱ぐというルールがあった。これを着ると「私は運営側の人間なんだ」と気持ちがピリッと引き締まった。企画担当したちびっこGALAXYは、予約整理券を配るほど大賑わい。学祭は盛況のうちに幕を閉じた。片付け作業を終えた夜に団室で打ち上げをした。疲れたねと言いながらも、みんな充実した表情だ。興奮冷めやらぬ中、誰ともなしにお互いのウインドブレーカーに寄せ書きを始めた。

 あのウインドブレーカーが、キャブの自社ブランド「United Athle」製品だったことを知ったのは、キャブに入社した後のこと。

 私は入社当初、プリント加工グループへ配属になり、プリントや刺繍などの加工内容を確認し、提携する工場へ発注する業務を担当することになった。イベントや販促物など企業の発注だけでなく、プリントショップなどを経由し学校関係からの発注もある。学祭実行委員会だった当時の私と同じように、おそろいのTシャツやウインドブレーカーの到着を心待ちにしている子たちが日本中にいるんだろう。それは、体育祭や文化祭の数日だけしか着ないのかもしれない。でも、決定権の少ない学校生活の中で、自分たちで考えてオーダーした、自分たちだけの服って本当に特別なもの。きっと、学校を卒業しても、社会人になっても、なんとなく捨てられずにタンスにしまわれて、たまに取り出しては思い出にふけることもあるんじゃないかな。

 あの時、学祭実行委員会厚生部で一緒に活動した赤十字奉仕団の仲間たちは今、金融関係や建設コンサルタント、介護福祉士など、それぞれの道を歩んでいる。社会人になってからは頻繁に連絡を取ることはないけれど、私と同じようにタンスの片隅に思い出をしまっている仲間も多いと思う。

 キャブが届けているのは、ただの服じゃない。思い出や絆を作る服だと思うのは、ちょっと言い過ぎかな?

山本 麻弓YAMAMOTO Asami

 自宅が大学と近かったこともあり、学祭メンバーたちが山本の部屋を訪れ、打ち合わせをしたこともあったそう。ウインドブレーカーの寄せ書きには、その時のノリと勢いで付けられた、女子っぽくないあだ名も…。「今となってはいい思い出かも?」と山本は笑う。今後は受注チームへと移り、さらなる成長を目指している。